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競プロnoobがJulia縛りでAtCoder青色に

なったので投稿する

概要

  • ほぼJuliaのみ(現状制約の問題で解答不可能な過去問を除く、という意味)を用いてAtCoderでレート1600に到達しました。
  • 恐らく先人が存在しないと思うので、マイルストーンとして「Juliaを用いて」「青色を目指す」という読者を想定した記事を書くことにしようとしましたが、内容が薄すぎるため実質ただの報告となります。
  • あまりにも技術的な要素がないため、はてなに載せることにしました。
  • 前回の記事 qiita.com

進捗

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  • つれぇ

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  • なんと入水段階(363AC)の3倍強!
  • 半分くらいは虚無埋めでの水増しですが、だとしても残り半分はこれまで未解決だった問題を解いたことになるので、水色時点の倍は解いている感じだと思います。
  • 64MBに時々Kotlinを使ったりもしましたが、結局まだJuliaでそんなに困っていないので、言語の乗り換えは考えていません。
  • 言語更改で選択画面のJuliaとKotlinが並ぶようになったのが地味なうれしみポイントだったりします。

水色時代の出来事

  • 参加者の激増(2回)とABCのルール変更
    • 一回目の激増寸前に水色になった層、参加者増加による負の影響を一番受けてるような気がするんですが、どうですか?
  • JuliaがAtCoder界隈で話題に
    • 陳腐化したので消してしまったのですが、Juliaが話題になった根底には私の書いた記事の内容があったようです。
    • 今思えば扇動的な表現も多かったなと思いますが、別に私が悪いとは思っていません。
  • Juliaで遊ぶ人の増加
    • 某やべーやつにOwnerを抜かれたりもしました。
    • 一切面識はありませんし、あちらは私の存在を認知していないと思いますが、私はずっと見ていますし、リスペクトしていますし、こいつあたまくるってんなキモ と思っています。
    • 誰とは言いませんが、他の人のこともずっと見ています。
  • 言語更改
    • Juliaのバージョンが1.4.0になり、ジャッジのルール自体も改善されているようです。やったね!
    • それで、Juliaユーザーは増えましたか…?

やったこと

  • ぶっちゃけ長すぎて覚えてない
  • 知識
    • 恐らく今の環境で青色に上がろうとした場合、アルゴリズムの知識という面ではこれまで(1年以上前の認識)より半色ぶんくらい上の水準が求められるように感じます。
    • 今の環境にどれくらい適合しているかわかりませんが、緑時に知らなかった中で特に出そうだと感じたものは
      グラフの最短路アルゴリズム三種、Heap、BIT、二分法、逆元、LCA
      辺りかと思います。
    • とはいえ、AtCoderの問題はアルゴリズムやデータ構造に寄らない部分に難しさがあるものがほとんどだと思います。
      その部分に関しての勉強法は正直わかりかねます…
    • 私は再帰が書けません
      Juliaしか使わなくても、再帰が書けなくても、青色にはなれます。
  • DP
    • なんかしらんうちにレート相応にはできるようになった気がします。
    • 経験によるものが大きいかもしれませんが、直感的に解き方がわからない問題に出会った際、部分問題(例えばN番まで考える問題があった場合、i番までを考えることで問題が解きやすくなるかどうか)を考える癖をつけるとよいかもしれません。
      二分法も似たような切り口のような気がします(値を固定した際の判定がO(N)の場合、境界を二分法で調べることで正答できるか考える癖をつける)。
  • 実践(精進)
    • ①過去問を解く②知らない知識をググって得る 以外のことはしていません。
    • 蟻本は購入して一年半以上経ちますが、未だに一切使っていません。要するに必須ではないということです。
    • 過去問に関しては、AtCoder Problems でいうところの青diffに対する勝率を意識しつつ、黃diffも相性の良い問題は解こうとしていました。
    • 実際に本番ではE問題を高確率で40分前後で解け、あわよくばF問題も解けるという状態であれば、青色はかなり近いと思います。
    • 精進は AtCoder Problems にかなり依存していると思います。ありがとうございます。kenkooooさんいつもありがとうございます。消し方のわからなかったバチャに関しても丁寧に確認いただいた上対応していただきました。ほんとうにありがとうございます。
    • つらい思いをする

感想

  • つれぇ
  • つらかった
  • あまりにも水色生活が長すぎたので、詳しくはほとんど覚えていません。時々とんでもないやらかしをして、それを期に一週間異常な頑張りをみせ、力尽きるみたいなサイクルを何度か繰り返した記憶はあります。
  • 正直競プロに対して追加的な努力を重ねられた時期はごくわずかで、それ以外の殆どは実力を保つため守りに入っていたと思います。
    それでも守りの部分はある程度継続できたので、その中でチャンスがあればレートを微増させる、ということの繰り返しで何とか滑り込めたという感じがします。
  • 完全に競プロから離れなかった理由としては、unique AC streak*1 とバチャの存在があると思います。どちらも正直やるだけだと得られるものは殆どありませんが、仮に一回一回が無意味だったとしても継続する価値はあると思います。ほけきよ先生ありがとうございます。
  • 一応目標は黄色です。これは、「黄色になれるかどうかは適性の有無」だと私が信じているからです。
    正直、私には適性がないように感じていますが、一応掲げておこうと思っています。

*1:執筆段階で191日

DISCO 2020 (HEAT) E - Majority of Balls

atcoder.jp

目的

  • 解法を文字に起こす練習
  • 一度やってみたかった

概要

  • 合計2N個のボールが一列に並んでいる
  • 赤いボールと青いボールがそれぞれN個ずつある(Nは奇数)
  • 何番目のボールがどの色かわからないが、ヒントを聞ける
  • ぴったりN個のボールを番号で指定して、赤いほうが多いか青いほうが多いかを尋ねると答えが返ってくる
  • 何度か質問して2N個の並び順を確定するのが目的

ひねりポイント*1

  • これはインタラクティブな問題です。(普通に生活をしていると触れない問題なのでむずい、デバッグがつらい)
  • 直接何番目のボールが何色かを知れない
  • ボールの数の差が分からない(10対1でも6対5でも同じ答えが返ってくる)
  • 質問回数の上限が絶妙(適当に聞いてたら足りなそうじゃない?)

思考

  • 一つずつずらしていって、違う回答が返ってくるところに着目すればよさそう?*2

    なぜか…一つ落として一つ追加する という操作で、例えばそれまでRedだったのがBlueになった場合、

    1. 落としたものは赤
    2. 追加したものは青
    3. 残りのN-1個は赤と青が半々(制約よりNは必ず奇数)

    ということがわかるため

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怪画1

  • 上図の赤丸をL番目とすると、青丸はL+N番目になる

    1~L-1番目、L+N+1~2N番目(上図でいう赤丸と青丸の外側)に関しては、L+1~L+N-1番目と同時に一つずつ聞いていけば一意に定まる(N-1個が半々ということがわかっているので、はみ出した1個のみで判定される)

    1~L番目、L+N~2N番目が決まったが、この中に赤玉と青玉はどちらも必ず(N-1)/2個以上含まれているので、適当にこの中から赤玉を(N-1)/2個、青玉を(N-1)/2個選んでおけば、同じような方法でL+1~L+N-1番目(上図でいう内側)も一意に定まる

  • 特定作業には2N回弱かかるので、ヒントを聞ける回数は残り10回くらいしかない

    つまり最初に10回くらいで違う回答が返ってくる場所を特定しないといけない(本番はここで詰んだ)

    f:id:yosutecon:20191124033917p:plain
    怪画2
    頭から見ていく方法だと、例えばこういう順だと詰む

  • あたりまえポイントとして、1回目に任意のN個を選んでヒントを聞いて、次に前回選ばなかったN個を選んでヒントを聞いたとき2つの結果は必ず異なっている

    f:id:yosutecon:20191124040315p:plain
    怪画3

    なので、最初に1~NとN+1~2Nの結果を持っておいて(両者は必ず異なる)、そこから二分法で境界を探せばよい(中央のヒントを聞いて、それと同じ方の端を中央に近付けることを繰り返す)

    N<100なので細かい計算してないけどだいだい10回くらいで終わるだろうし

    f:id:yosutecon:20191124035032j:plain
    現場猫

正解例

atcoder.jp

反省と感想

  • 本番中に解けなかった(ゴミ)

  • Bと出力すべきところをLと出力するコードを提出した(1敗)

  • 提出したコードはなんか同じことを2回書いててきたない

  • Dが解けなくてもこれが解けてればオフライン決勝らしい

  • 本番中に解けなかった(ゴミ)

  • わかりやすく書いたつもりだが読み返すと何言ってるかわからん

*1:問題を難しくしているポイント

*2:私は一番最初にこの発想に至ったが、これに至るまでにも数ステップあるかもしれない

【MHW:I】ラージャン実装に向けての確認

各種試遊動画からわかることをまとめる

 

試遊動画自体はいくつかあるが、メディアによるものはVジャンプが最も充実している

www.youtube.comVジャンプの中の人はガチなので、これは今回に限った話ではない

 

以下雑感

■システム

・頭にクラッチ不可
頭ではなく前脚に張り付く、クラッチ攻撃も当然前脚にヒット
この状態でぶっ飛ばしが可能だが頭に傷が付くかどうかは不明

・罠破壊
通常時は落とし穴破壊(のはず)
闘気硬化時はシビレ罠破壊 意外とモーションが長めなので限界まで罠使った後の拘束時間とどっこいどっこいでは…?

・闘気硬
移行時の咆哮は近距離だと吹き飛ぶ むしろ安全になった説まである
腕攻撃被弾時のモーションはドラゴンボールではなく通常通りになった

・尻尾破壊
破壊しても怒り状態にはなる(世界観警察さんご苦労さまです)
尻尾怯みで怒り解除(おそらく怯みモーションがないと無効)
破壊後も有効かは不明

・特殊ダウン

恐らく頭での怯みで発生するが詳細はわからず(1段階破壊以降?)

 

■既存モーション

・飛鳥文化アタック
着地時の後隙オミットどころか180°反転してくる
従来通り軸をずらせば当たりはしないがすぐに追撃が来るのでだいぶ強い

・デンプシー
回数が不定(3~7回と思いきや1回で止まってるのを確認した)
左右どちらからも始動しうる

・ケルビステップ
初手で右側にも飛ぶ(重要)
若干1ステップあたりの距離が短い代わりに、次のステップへ移行する時間も短くなっている(小刻みになった)気がする

ベイブレード
従来より前方に進む

・雷弾
雷属性ではない可能性があるらしい もはや雷弾ですらない
怒り状態でも放ってくる 後隙が少なめで空飛んで距離を取るのでハズレモーションやが…

・引っ掻き
こんなんだったっけ?尻餅なので後続の被弾しそう

・ボディプレス、気光ブレス
従来どおり

 

これまではよくあった確定行動(ケルビステップ→バックステップ→ベイブレードみたいなの)のようなものはなさそう?

 

■新モーション

クラッチ強制解除
前脚へのクラッチを引き剥がして拘束攻撃に移行する
条件は不明 下半身で剥がしてくるかも不明

・だいしゅきホールド
新しい拘束攻撃モーション 前にだいぶ進むし横に判定広そう
従来のと同様避けると若干の隙ができるっぽい

・拘束攻撃
ダメージ判定はないが壁に走って投げつける、ハンターは大ダウン
そのまま冗長殴りで追撃 即死ではない(重要)
頑張って動けば避けられるようだが避けられない場合もあるかもしれない
なんらかの手段で怯ませれば回避可能(というかそれが推奨されていた)

・斜め突進(タックル)(絶)
個人的に一番警戒している技
ありえんスピードでそこそこダメージが出て吹き飛ばし判定がありめっちゃ移動する
左右どちらにも放つ上に折り返してくることも そして後隙が皆無
これまじでやばくないか??
正面を避ける動きをしていると高確率で被弾しそう 従来のラージャンに慣れてれば慣れてるほど危険に感じる

・ドンドン!ドーン!
三段目のドーンで踏み込んでくる これに振動があるかないか、追尾するかどうかで評価が変わる
試遊で当たってるシーンがあまりなかったのでよくわからん

・なんか半回転してすくい上げるやつ
地面に跡が残っているのでそのあたりが判定か?下半身に密着していれば被弾しない説がある

・地面掘り起こすやつ
めっちゃシュール
どこに需要があるのかわからんが個人的にはラージャンっぽくて好きですよ

・必殺技
闘気硬化限定 普通の技のように放つ ベリオのボディプレスが性質としては一番近い
範囲が広くローリングでは回避困難 これ納刀遅い武器どうやって避けるん?
判定持続もフレーム回避だと難しそうに見える

モンスターハンターシリーズで私が愛した片手剣ランキング

概要

モンスターハンター(MH)シリーズで私が実際に使用した片手剣の中で、お気に入りのものをランキング形式で紹介しつつ思い出を語るというもの。

プレイした作品

MH2…オフライン

MHP...MH2でガルルガを登場させるために連携

MH2G...知人に借りて数十時間程度 ちなみに知人のデータを消して新しく始めたのでめっちゃ怒られました

MHF...フォワードの途中くらい、当時のHRで100ちょっと

MH3...オフライン

MH3G...ソロ専、ジョジョブラキ未討伐程度

MH4...4Gにデータ移行するため買ってクリア

MH4G...発掘ゴール品ひとつ

MHX...記憶が混濁

MHXX...超特殊ソロ3体

MHW...最近強弓珠出ました。2連続で。物欲センサーを許すな

 

5位 破岩剣デストルクジオ


主に使用...MH3G, MH4(G), MHX(X)
ブラキディオスは初登場時のMH3Gにおいて他のモンスターとは一線を画す強さを持ち、そんな彼の素材を用いて作られた爆破属性武器群もまた他の武器を嘲笑うかのような性能を誇っていた。
デストルクジオもその例外ではない。そもそも物理性能自体が非常に高い上、斬れ味もG級最終強化として及第点である。これだけで最強候補に名を連ねてもおかしくないにも関わらず、ここにバランス崩壊と囁かれる爆破属性が載るというとんでもないOP武器であった。
爆破属性ダメージが高すぎる点に加え、3Gでは片手剣の属性ダメージが30%カットされるため実質属性武器は存在しないに等しく、ほとんどの狩猟においてデストルクジオは最もダメージディール能力の高い片手剣となった。

そのあまりの強さと、ブラキディオスさえ狩猟できれば作成できる入手難易度の低さは初心者救済とさえ言われるレベルに賛否両論であった。私も当時はそのお手軽効果力に対して複雑な気持ちを抱いたものである。

時は流れ、ブラキディオスの登場する後続作品において、それらにも当然デストルクジオが登場することになる。
しっかりとバランスが調整され適度な強さに落ち着いた爆破属性だが、続編ではブラキディオス以外にも爆破属性を操るモンスターが登場し、それらの素材を用いて作られた武器とブラキ武器は競合する立場になる。
当然作品や武器種によってその立ち位置は上下するわけであるが、ディオスエッジ系列は大体の作品において取り回しの良いバランス型としての地位を保つことに成功している。

かつての圧倒的な強さは鳴りを潜めたが、むしろ他の選択肢が生まれたことで愛着が湧いた武器といえよう。たとえ厳密には最適解でないとしても、好きだというだけの理由でこの武器を使ったことは少なくない。

 

4位 デスパライズ


主に使用...MH2
MH2は片手剣の地位が非常に高い、というか他武器の地位が非常に低い作品であった。片手剣はそもそもの物理ダメージ計算式で非常に有利(常にダメージ1.2倍の補正がかかっていた)だった上、特に属性武器において優秀なものが多く存在した。ゆえに、特にオフラインにおいては序盤の片手剣一本でストーリー攻略というのも珍しい話ではなかった。

その序盤で作れる優秀な片手剣の一つがデスパライズ(デスパラ)である。ドスゲネポスの素材から作られる麻痺属性武器で、オフラインの最終強化として見てもそこそこの攻撃力とそこそこの麻痺属性、そこそこの斬れ味ゲージを持つ。これがなんとドスゲネポスという最序盤のモンスターを狩るだけで製作可能なのだから驚きだ。

MH2で初めてモンスターハンターという作品に触れた私は、当然の帰着として初めて使う武器だったハンターナイフを使い続け、また当然の帰着としてその派生の最終強化であったデスパラを使い続けることとなった。そしてこの武器は、私に片手剣という武器の奥深さを知らしめるのに十分すぎるほどの期間、私のそばにあり続けた。シリーズ合計で推定3000時間は下らないであろうMH歴の中、確実に半分以上の期間片手剣を握っている私という存在は、デスパラから始まったのである。

 

3位 狐扇ハナノナゴリヲ


主に使用...MHX, MHXX
MHXとその完全版であるMHXXは多種多様なモンスターが出現する作品であり、それに伴い当然各種属性武器のレパートリーも多種多様である。これはMH作品の中ではむしろ珍しい現象である。特にMH3MHWなどが顕著だが、モンスターの数が少ないが故にある属性の武器の選択肢が一つしかない、といったことは日常茶飯事なのだ。

特に水は伝統的に種類が不足しがちな属性であった。水属性の攻撃をする代表的なモンスターとしてガノトトスが挙げられるが、片手剣においてはあろうことか彼自身は殆ど使わない睡眠属性が武器の性能として発現してしまっており、貴重な水属性枠を失ってしまったのだ。
水属性モンスターの圧倒的な供給不足もありガノトトス武器の不参戦は非常に重く、MH史においてほとんどの水属性片手剣は・実用に堪えない ・水属性である必然性がない ・非常に特殊な扱いを受けている のいずれかに属していた。

その中で、実用に堪え、はっきりと水属性である理由を持った一般武器として登場したのが、タマミツネの片手剣であるハナノナゴリヲ(ゴリヲ)である。但しその見た目はあまりにも独特すぎた。右手に盾を、左手に剣を構えるのが片手剣のスタイルであるが、ゴリヲが剣と主張するものは扇子であり、盾に至っては数珠(グラフィック上では小さすぎてほとんど視認できない)である。
非常に奇怪な形状をしているとは言え、その性能は一級品である。物理、属性、斬れ味の全てが平均以上であり、会心率もプラスである。タマミツネ自身が戦っていて楽しいモンスターであるという点も相俟って、MHX系列でお気に入りの一振りになるまでそう時間はかからなかった。

ただ、ゴリヲに特別な感情を持つ理由はこれだけではない。MHXXで追加された二つ名武器の存在がそれである。
天眼タマミツネは非常にギミックの多いモンスターであり、二つ名の高難易度もあって攻略は厳しい道程である。それを何度も下す苦労を重ねた末に、他の追随を許さない圧倒的性能の片手剣が手に入るのだ。天眼片手剣の最終強化であるさにつらう色法忌風扇は、原種の最終強化から僅かな斬れ味と属性値を引き換えに、物理性能の底上げを図った一振りであり、全ての性能が高いレベルで整っていることから疑いようのないMHXX最強の水属性片手剣である。

それはHack and Slashにおいてこの上ない目標であり、遊ぶ意味であった。最強の武器を手に入れるべく、モンスターを狩り、素材を集める。集めた素材でより強いモンスターに挑む。それこそ最も充実した瞬間であることに異論はないだろう。強化段階で培った技術と経験を用いて超特殊許可天眼のソロ攻略に成功したことは、私のMH史の中でも特に良い思い出の一つとして刻まれている。

 

2位 エストレモ=ダオラ


主に使用...MH2, MH4(G), MHX(X)
クシャルダオラはMHで私が最も美しいと思うモンスターである。西洋の龍を具現化した如きフォルム、金属の滑らかな外骨格、巨大な翼、精悍な顔付き。世界観やモーションにおいて長年批判の多いモンスターでもあるが、創作としてのMHにおいてクシャルダオラより魅力的なモンスターは私の中では存在しない。

エストレモ=ダオラはクシャルダオラの初登場作品であるMH2から存在する氷属性片手剣である。クシャルダオラ自身は(当時は)氷属性攻撃を行わないが、生態や素材の設定などから武器が氷属性を帯びるのは必然である。そして何より、そのフォルムの「冷たさ」に氷属性はとてもよく似合っている。
その意匠は優美ながら一癖あるものだ。ほとんどのダオラ武器は、ランスなら獅子、ハンマーなら蛇といった具合に何らかの動物をモチーフにしている。しかしエストレモ=ダオラにあしらわれているのはあろうことか竜人族の首である。

初期の作品では、エストレモ=ダオラは氷属性片手剣の頂点に君臨した。物理、属性、斬れ味のバランスが良く、会心率もプラスに設定されている。大抵終盤になるにつれ氷属性の通るモンスターは多くなるため、この武器が選択肢として挙がる機会は非常に多かった。
クシャルダオラが再登場したMH4でもその状況は変わらなかった。MH4ではエンドコンテンツである発掘武器さえ凌駕する性能を持ち、続編のMH4Gでもラージャンテオ・テスカトルを狩り続けるゲーム性から需要は高かった。
特にMH4Gにおいては、錆びたクシャルダオラの武器であるシュトル=エルダオルの存在が大きい。錆びクシャ自体のモンスターとしての理不尽な強さに加え、鬼のような入手難易度のレア素材を複数要求される鬼畜な条件をクリアすることで、狂った物理性能を持つこの武器を得ることができた。早い段階で氷属性発掘武器のゴール品を手に入れてしまい御役御免となったが、その存在感は私の心を強く突き刺すものであった。

MHX(X)においては、正直どうしてこうなったと言わざるを得ない性能であった。決して弱くはない性能をしているため、私は敢えてこの武器を使い続けていたが、納得しかねる部分は多い。全体的にX系列は武器のバランスに違和感があった。強化によって初期武器を実用に堪える性能にするというアイデアは素晴らしいと思うが、バランス調整が適当すぎて初期武器が最強になってしまうのは、強い敵の武器こそ強くあってほしい私にとってあまり面白いものではない。

MHWに至っては登場すらしなかった。クシャルダオラ自身はストーリーに大きく絡みエンドコンテンツを形成するほどの活躍なのだが、肝心の武器が存在しない。そもそもMHWは武器のレパートリーが少なすぎる。ここまで予算と時間をかけておいて、どうしてそこを妥協してしまったのか。

 

1位 七星剣【禄存】


主に使用...MH3G
私がMH3Gを始めたのは相当遅れて、世間が新作であるMH4で遊んでいる時期だった。そのため全てのコンテンツの情報がインターネットに流通している段階であり、当然全ての武器の評価も即座に確認できる状態にあった。そんな状況下において、七星剣【禄存】(禄存)は私にとって憧れ以外の何者でもない存在であった。

禄存はナルガクルガ希少種というゲームクリア後にしか挑めないモンスターの武器である。その性能はナルガクルガ武器の典型を極めたかのようなものであり、匠不要の長大な斬れ味ゲージが最大の特長である。攻撃力は控えめだが圧倒的な会心率がその威力を底上げし、覚醒によって毒属性を得る。
重ねて言うが禄存の最大の長所はその斬れ味ゲージにある。片手剣はその汎用性の高さから必須スキルが存在しないとまで言われる武器種であるが、実際は手数の多さ故に匠や業物といった斬れ味のフォロースキルがほぼ必須となっている。これらのスキル、特に匠は全作品を通じて発動条件が非常に厳しく、片手剣使いは常にスキル構成に悩まされる。しかし禄存はそれを必要としない(実際には防具の構成上業物は付いてくることが多かった)。故に我々は必須スキルの呪いから解き放たれ、余力を十二分に火力や生存スキルに振り分けることができるのである。

デストルクジオの項で述べた通り、MH3Gは爆破属性の天下であった。片手剣においても、ほとんどの武器はその長所を生かせず、容易にデストルクジオの下位互換に甘んじていた。
禄存は数少ない例外の一つである。単体での物理性能で勝っている点に加え、そもそもデストルクジオとは全く異なるスキル構成が可能であることから、汎用性の面で爆破属性と正面切って戦うことが可能な唯一の片手剣であった。

さらに禄存の存在を大きくしたのは、MH3Gの実質的なエンドコンテンツである超強化個体群である。彼らは軒並み異常に高い体力を持ち、状態異常を与えるごとに大きく耐性が上昇してしまう爆破属性とは相性が悪かった。一方で毒属性は耐性上昇がさほど大きくないため、クエスト終盤でも彼らに対して効果を保つことができた。こういった事情も相まって、禄存は超強化個体への最適解としてMH3Gに君臨したのである。
私はプレイ途中でMH4に移行してしまったため、ジョジョブラキの討伐には成功していない。しかしママトトスの討伐には成功しており、その際使用したのがこの禄存であった。というか禄存を作ってママトトスを討伐して力尽きた、といったような感じであった。
そのため私が禄存を使った時期は非常に短い。しかし、その作成難易度や性能、立ち位置などを鑑みて、登場から7年以上が経った今でもなお私の中で禄存は最強の、特別な片手剣なのである。

 

というか何よりかっこいい

フォロマキさんのやばいクリップ集

概要

フォロマキ(Rumad)さんはやばいのですが、それがよくわかるTwitchクリップ集です*1。最近のが多めです。

何がやばいか

AIMがやばい




尋常ではなくAIMが正確かつ速いので、「背後から撃たれたのに勝つ」みたいなことが日常的に発生してやばいです。


リココンもやばい。

判断力がやばい


ほぼほぼ正確に敵の取る行動を予測した上で、最も安全に倒す行動を瞬時に取れるのでやばいです。
クリップではわかりにくいですが、予め未来に発生する戦闘を予測して有利位置を取る判断も非常に速くてやばいです。


この試合は逃げた後同じ敵が追ってきましたが返り討ちにし、挙げ句ドン勝を取りました。やばい。

詰ませる能力がやばい


事前の位置取りや投げ物の使い方がやばいので、Aim以前に1on1で負ける要素がほとんどなくやばいです。
足止めのためのグレ、移動させるためのグレ、キルするためのグレなどを当たり前のように使い分けるのでやばいです。


このクリップで投げた2個目のグレは故意に窓枠に当てたらしい。やばい。

PUBGが勝ちを譲るほどやばい


やばい。

いかがでしたか?

今回はフォロマキさんのやばさについて検証しようと思いましたが、やばいということしか分かりませんでした…
フォロマキさんの今後に期待しましょう!

*1:全てのクリップはフォロマキさんのTwitch配信(https://www.twitch.tv/akasurvive/)から切り出されたものです

社会ネットワーク理論の地図(執筆中)

*1
ここに供養するので、誰か役立ててください。


#とは

とても簡単に言うと社会科学×グラフ理論

一般的な社会科学のツールでは主体間で具体的にどのようなやり取りの関係が構築されているかを考慮できていませんが、それをノード(点)とエッジ(辺)で定義されるグラフで表現して分析を行ってみよう、というものです。

個々の主体に着目するという性質上、経済学ではミクロ、特にゲーム理論の応用で用いられる事が多いように思われます*2


参考書等

色々あると思いますが、私はめんどくさくて必要になるまで教科書を全然読まないので入門書のおすすめは分かりません。

神ゼミで使用したJacksonのSocial and Economic Networksは入門としては若干重いのと、同じChapter内に知っておくべき知識と発展的な内容が混在している(順番も適当)ので体系的に学ぶ上では効率が悪いように感じます(決して悪く言うわけではなく、重要かつ有用なヒントがたくさん詰まっていると思います)。
※一時界隈で話題になったツイート:https://twitter.com/twcu16_no5/status/754485229771956224

ゲーム理論との組み合わせに関しては、同氏のGames on Networksが面白かったです。ただし繰り返しゲームや進化ゲームに関してはほとんど無です。

後述する複雑ネットワークに関しては、増田、今野の複雑ネットワーク―基礎から応用までが最適だと思います。


さくっとグラフ理論

知識を与えるというより、知識に関する知識を与えるという感じで行こうと思います。出てきたキーワードを各自調べていただければだいたい網羅できるのではないでしょうか。
後で読んでもなんとかなる内容は極力畳みます。
※参考:Jackson Chap.2, Chap.3

隣接行列

工学系の人がグラフをどういう文脈で扱うのかよくわかりませんが、社会ネットワーク論ではグラフの持つ数学的性質に興味がある場合がほとんどなので、基本的に隣接行列でグラフを表現します。
隣接行列というのは

g=\begin{pmatrix}0&1&0\\1&0&1\\0&1&0\end{pmatrix}

のような形のもので*3ij列目の数字がxだった場合、ノード(点)iとノードj の間に重みx のエッジ(辺)が存在するということを意味しています。
隣接行列の性質を見ると、グラフの持つ基本的な性質がいろいろわかります。

クリックで展開

※ネットワークを  \lt N,g\gt, N はノードの集合, g:n\times n は隣接行列 と定義する。

  • g'=g のとき、g無向グラフ。それ以外の場合は有向グラフ
  •  \forall i,j \in N,g_{ij}=\{1,0\} のとき、g重みなし。それ以外の場合は重みあり
  •  g_{ii}\neq0 のとき、i 間にセルフループが存在する。

※多くの場合、社会ネットワーク理論で対象とするグラフは「セルフループなし*4」「多重辺なし*5」「重みなし*6」「無向グラフ*7」という仮定が置かれる。

  • g が重みなしグラフである場合、g^{k}ij 要素はi からj までk ステップで到達できる経路の数を示す。
  • g強連結(後述)であることと、g が既約であることは同値。
  • g1i 番目の要素はi次数(後述)を表す(出次数。(1'g)'が入次数)。

ノードとエッジに関する知識もろもろ

適当に羅列しておくので必要な時に開いてください。
※ほとんどの項目でセルフループ/多重辺なしの重みなしネットワークを仮定しています

クリックで展開

  • 次数

 あるノードの出(入)次数とはそのノードから(に)引かれるエッジの数で定義される。
 d^{out} = g1 は出次数、d^{in}=(1'g)' は入次数のベクトルになる。

  • 部分グラフ

 S \subset N に対して、g'g_{ij}' = 1\ if\ i,j \in N \land g_{ij}=1, 0\  otherwise と定めたものを部分グラフと呼ぶ。
 g'g に対して、i 行目とi 列目を削除するという操作をN\backslash S に含まれる全ての i について行うことで得られる。

  • 歩道、道、閉路

※語の定義が文献や言語によって異なる。ここではJacksonに倣う
 歩道(walk)とは、あるノードからあるノードまで連なるリンクを指す。
 道(経路, path)とは、歩道のうち同じノードが複数出現しないものを指す。
 閉道(閉路, cycle)とは、歩道のうち始点と終点が同じノードで、かつそれ以外のノードはすべて異なっているものを指す。

  • 連結性

 無向グラフg連結であるとは、全てのノード i,j 間に道が存在することである。
 有効グラフg強連結であることの定義は、無向グラフにおける連結の定義と同じ。
 有効グラフg片方向連結であるとは、全てのノード i,j に対して、i からj への道またはj からi への道が存在することである。
 有効グラフg弱連結であるとは、全てのノード i,j に対してあるノードkが存在して、i からk への道またはk からi への道が存在し、かつj からk への道またはk からj への道が存在することである*8

  • 単純なグラフの構造

 木(tree)円(circle)星(star)正則グラフ完備グラフ(complete graph)など、グラフの構造によって名前がついている。しらべて

  • 近傍

あるノードの近傍(neighbor)とは、そのノードと隣接している(間にエッジが存在する)ノードの集合である。


ノードの性質を調べる

視点の一つとして、個々のノードがネットワーク上でどのような立ち位置にあるかというものがあります。これを測る指標としては主に中心性になると思います。

ノードの中心性というのは、言葉の通りそのノードがネットワーク上の中心にいかに近いかを示すものです。
しかし何をもって「中心」とするのかによって、その定義は異なるものになります。
TJOのブログに個々の中心性指標の具体例と図が紹介されています。

※各項目をクリックで展開します

次数(degree)中心性↓
「より多くのノードと繋がっているノードこそ中心的である」という発想に由来するもので、次数に比例するのが次数中心性です。
多くの小さなノードと結びついているノードが高く評価される傾向にあります。

上で示した通り、d^{out} = g1 は出次数、d^{in}=(1'g)' は入次数のベクトルになります。
このベクトルに 1'g1^{-1}(すべてのノードの次数の和の逆数)を掛けて基準化したものが次数中心性です。

媒介(betweeness)中心性↓
「他のノード同士を結ぶ路を仲介するノードこそ中心的である」という発想に由来する中心性です。
ノードi の媒介中心性は、 i 以外の異なる2つのノードを結ぶ最短経路の中から、i を含むものを全て数え上げたものに比例します。
Jacksonでは、
  C_{i}^{btw} = \sum_{j,k:i\neq j\neq k}\frac{\frac{P_{i}(jk)}{P(jk)}}{frac{(n-1)(n-2)}{2}}
 P(jk)jk 間の最短経路の総数
 P_{i}(jk)jk 間の最短経路のうちi を含むものの総数

と定義しています*9

次数中心性と異なり、ノードの次数が低くても媒介中心性が非常に高くなるケースがあります。
分析でもしばしば用いられる指標ですが、隣接行列を使っている意味が殆どないので、媒介中心性と関連性のある面白い性質!みたいなのは生まれて来にくそうです。

近接中心性↓
「より多くのノードの近くにあるノードこそ中心的である」という発想に由来する中心性です。
他の全てのノードとの最短経路長の和の逆数に比例します。グラフが非連結の場合ちょっとした工夫が必要です。

あまり取り扱ったことはないです。

固有ベクトル中心性↓
「中心的なノードと隣接したノードは中心的である」という発想に由来する中心性です。
ノード i の中心性を、i と隣接しているノードの中心性の和として表現します。

  C^{eig}=\lambda^{-1}gC^{eig}\lambdag固有値

と定義することで、固有ベクトル中心性 C^{eigen}は文字通りg固有ベクトルで表されます。
固有値は複数存在し得ますが、Perron-Frobeniusの定理より、

 - 既約な非負の実正方行列には、絶対値が最大の正の固有値\lambda(Perron根)がただ一つ存在する。
 - \lambda に付随する固有ベクトルの要素はすべて正の実数である。

ということが保障されているため、Perron根を固有値として選ぶことで全ての要素が正の中心性を得られます。

しかし、上記の通りこの性質は非負行列が既約である場合にしか成立しません。上で紹介した通り隣接行列が既約であることはグラフが強連結であることと同値なので、固有ベクトル中心性は強連結グラフにしか適用できません。

冪中心性↓
固有ベクトル中心性の拡張の一つです。考案者の名前からKatz-Bonacich中心性と呼ばれます*10
冪中心性のベクトルは、十分小さい \phi を設定した(\lim_{k \to \infty}\phi^{k} g^{k} = 0 が成り立つ)時、

  \begin{align}C^{KB} &= (\phi g+ \phi^{2}g^{2}+...)1\\
& = \phi g(I + \phi g+ \phi^{2}g^{2}+...)1\\
& = \phi g(I - \phi g)^{-1}1\\
(& = [(I - \phi g)^{-1}-I]1)
\end{align}

と定義されます。
g^kk ステップのwalkの数を示していることから、ノードi の冪中心性はi を始点とする歩道の総数の加重和ということになります。

冪中心性は固有ベクトル中心性と異なり任意のネットワークに応用できるため、多くの分析において用いられています。
冪中心性を元にしたネットワークモデルも多数存在すると思います。

PageRank
Googleによる、Googleのための*11指標です。
こちらも固有ベクトル中心性の拡張と言えます。g の各列を各ノードの入次数の和で割ったもので置き換えた行列を\hat{g} とすると、 \hat{g}'に対して固有ベクトル中心性を計算したものがPageRankの最も基本的な形となります。

PageRankについてはLangville, MeyerのGoogle PageRankの数理―最強検索エンジンのランキング手法を求めて― が明るいと思われます*12


  • その他

「新しい中心性考えたったwwwwww」系の論文はしばしばあるので、考え甲斐があるかもしれません(Ballester et al. 2006Qi et al. 2012等)。
但し「それいる?」という問いと常に戦う羽目になると思います。逆にそれをちゃんと指摘できればEconometricaに載るということではないでしょうか。

グラフ全体の性質を調べる

個々のノードに着目する以外に、ネットワーク全体がどのような性質を有しているかというものがあります。これに関しては考えることがたくさんあると思います。
※クリックで展開します

構造に関する諸々のパラメータ↓

  • 次数分布

文字通りノードの次数がどのように分布しているかを示すものです。例えばk=2の正則グラフと星型グラフでは平均次数はどちらも2ですが、次数の分布は異なります。

  • 次数相関

文字通り隣接するノードと自身の次数の相関がどれくらいあるかを示すものです。

この文脈で「クラスター」とは「強連結な3つのノードの組」のことを指します*13
クラスター係数Cl(g)は、「自分と隣接している2つの異なるノード同士も隣接している割合」のことで、

  Cl(g)=\frac{\sum_{i,j,k:i\neq j,j\neq k, k\neq i}g_{ij}g_{jk}g_{ki}}{\sum_{i,j,k:i\neq j,j\neq k, k\neq i}g_{ij}g_{ik}}

と表せます。
また、ノードごとのクラスター係数Cl_{i}(g)

  Cl_{i}(g)=\frac{\sum_{j,k:i\neq j,j\neq k, k\neq i}g_{ij}g_{jk}g_{ki}}{\sum_{j,k:i\neq j,j\neq k, k\neq i}g_{ij}g_{ik}}

と定義し、ノードごとのクラスター係数の平均をとって平均クラスター係数として用いる場合もあります。

  • 連結性

文字通りグラフが連結であるかどうかというものです。後述のランダムネットワークモデルでは連結性そのものをチェックする場合がありますが、大抵のネットワーク分析においては連結であった方が都合の良いことが多い*14ので、初めから連結性を仮定している場合があります*15

グラフが連結でない場合、当然グラフは複数のコンポーネント(連結成分)に分かれているということになります。
ジャイアンコンポーネント*16、十分大きな*17コンポーネントを指します。当然ながら、ジャイアンコンポーネントは存在するならば一つです。
グラフが連結でなくとも、ジャイアンコンポーネントが出現するかどうかがモデルにおいて重要な場合もあります。

  • 平均経路長、直径

平均経路長はその名前の通り、全ての頂点間の距離の平均です。
直径は、全ての頂点間の距離の最大値です。

現実のネットワーク特有の性質↓
現実世界のネットワークでは、主に以下の3つの性質が成り立つと言われています。
Wikipediaの記述が分かりやすいかと思います。

  • スケールフリー性

次数分布がべき乗則である、という性質です。
次数cの割合と次数dの割合の比率が、k>0に関して次数kckdの割合の比率と同じになるという点で「スケールフリー」と呼ばれています。

  • スモールワールド性

平均経路長がノードの数に比べて非常に小さい、という性質です。定義があいまいですが、概ねnに対して平均経路長が高々log(n)に比例する場合、スモールワールド性を満たすと言われているようです。
簡単な例で言えば、Wikipediaの記事間のネットワークはスモールワールド性を満たしていると言えます。

クラスター係数が高い、という性質です。とても曖昧。

ネットワーク形成

アルゴリズムに基いてネットワークを生成するというものです。ランダムネットワークモデルが多いですが、ランダムでないモデルもあるにはあります。

Erdős–Rényi

最も原始的でシンプルなランダムネットワークモデルです。
n個のノード間全てのあり得るリンクが、それぞれ独立に確率pで張られるようなモデルを指します。
このランダムグラフの次数分布は二項分布の形を取るため、ポアソンネットワークと呼ばれる場合があります。
スモールワールド性を満たしますが、スケールフリー性やクラスター性は満たしません。

Watts–Strogatz

スモールワールド性に着目したランダムネットワークモデルです。
最初に全てのノードが近くのノードと隣接している格子状のネットワークを作り、その中のリンクを確率pで張り替える、という操作を行うことで、スモールワールド性を持ったグラフを形成することができる、というものです。
頻繁に紹介される割にあまり見かけないように感じます。明らかに使いにくいですね。

Barabási–Albert

最も有名と言っても過言ではないランダムネットワークモデルです。
上記の2種類と異なり、このモデルでは動的にネットワークを形成します。

毎期1つのノードが追加され、既存のノードのいくつかと繋がっていきます。
この時、既存のノードが新しいノードと繋がる確率がそのノードの次数に比例する、というのがBarabási–Albertのキモです(優先的選択と呼ばれる)。

このモデルによって作られるグラフはスケールフリー性を満たすという大変ありがたい性質があり、Barabási–Albertネットワークはしばしばスケールフリーネットワークと呼ばれます。
多くのネットワーク分析で用いられ、これ自身を発展させたモデルも多数存在します。
特に、このモデルはクラスター係数が0に近いという性質があるため、クラスター性を持たせる拡張をするというパターンが多いのではないでしょうか。

その他:戦略的ネットワーク形成

・各々のノードが戦略的にリンクを張るというモデルがいくつかあるかもしれないし、ないかもしれない。
Jackson Chap.6 を参照ください。

・他にもdeterministicなモデルのいくつかは増田今野を参照ください。

Applicationできそうなもの諸々

Diffusion

ネットワークでやりたいことと言えば情報拡散、みたいな所があるかもしれない。
Li et al. 2017が概観を知るには良いかもしれない。

Learning

「ネットワーク上のプレイヤーが」学習するという話。次の記事で取り上げます。

*1:あらゆる敬称を略しています。

*2:私は全くの専門外なので何も言えませんが、空間経済や都市経済のような分野でもあるんでしょうか。

*3:行列が小文字で表記されるのが気持ち悪いかもしれませんが、本記事ではJacksonに倣ってこう表記します。Gがグラフ全体の集合として使われる事があるからだと思います。

*4:セルフループが含まれるような状況があまり分析の対象に入らない

*5:隣接行列では多重辺を表現できない

*6:たぶんめんどくさいから

*7:同左、重みと有向性の仮定はしばしば弱められる

*8:たぶん間違ってはないと思いますが、これを定義としている文献が実際にあるかどうかはわかりません

*9:分母の(n-1)(n-2)/2はjとkの選び方の総数ですが、これで基準化しても中心性の和が1になりません。そもそも上だと重複許してるのに下だと許してないし、、輪読したときにどう解釈したか忘れました。

*10:Katzが考案し、Bonacichがより一般的に拡張しました。Katz中心性と呼ばれることが多いですが、Katzは別の中心性も考案しているため紛らわしいです。本記事では冪(power)中心性ないしKatz-Bonacich中心性と呼称していますが、取り上げているのはKatzのオリジナルのものです。

*11:"PageRankGoogleの商標であり、またPageRankの処理は特許が取得されている" https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%AF

*12:読んだことないですが、同著者の別の本がとても良かったのでたぶんこれも良いのではないでしょうか

*13:クラスターという語は別の文脈で使われることもある。めんどくさい

*14:例えば上述の通り、固有ベクトル中心性は強連結グラフにしか適用できない

*15:連結でないノードはそもそもネットワークに含まれないとしても分析に大きな支障がないため

*16:definiteな定義がどうかはよく分からない

*17:教科書で用いられていたものではn^(2/3)以上のノードが含まれる

2018年グミTierランキング

この記事は全てにおいて筆者の主観に基づいて執筆されています。

食べたことのないグミの評価は出来ません。

 

四段階で評価します。

 

Tier 1...非常に美味しく、コンビニで他の何よりも優先して購入する価値があるグミ。

Tier 2...とても美味しく、コンビニでお菓子を買う際に優先して購入する価値があるグミ。

Tier 3...美味しく、コンビニでグミを買おうと考えた際に検討に値するグミ。

Tier 4...美味しくないわけではないが、コンビニで購入を検討する上で優先順位が落ちがちなグミ。

 

美味しくないグミは存在しないので、上記のような評価基準とします。

 

一覧表

同Tier内であっても、左に表記してあるグミほど美味しいです。

 

Tier S

ハリボーハッピーコーラ

Tier 1

むっちりグミ ハリボーゴールドベア

Tier 2

コーラアップ ポイフル 忍者めし コグミ 果汁グミ(ぶどう) つぶグミ 果汁グミ サワーズ

Tier 3

タフグミ カンデミーナ フェットチーネグミ シゲキックス ピュレグミ  GOCHIグミ

Tier 4

コロロ ジンジャーエールアップ ジュレピュレ ハリボー(その他) さけるグミ

Tier 212934079285743895743895675783449324385438957439

ハリボーシュネッケン

 

 

雑感

全てではないものの、一覧表にあるグミについてコメントします。

 

ハリボーハッピーコーラ Tier S

https://www.amazon.co.jp/ハリボー-ハッピーコーラ-100g/dp/B015176GGI/

4段階評価の上を行くTier S評価。主食の切り替えを検討するレベルで美味。

6年近くTier1より低い評価を受けたことがなく、nerfが必要との声すらあがっている。

ハリボーの一番人気と言えばやはりゴールドベアであるが、ハッピーコーラがより優れている点はその圧倒的な噛みごたえである。ゴールドベアでさえハードグミと呼ばれるカテゴリの中で異彩を放つ硬さであるが、ハッピーコーラはそれさえも寄せ付けない。

一袋200円強、300kcal超の内容に全く恥じないその食べごたえは、食後に圧倒的な満足感を与える。グミを食べるという行為において、ハッピーコーラを勘案しないという愚策をとることは最早許されない。

 

・むっちりグミ Tier 1

https://www.amazon.co.jp/UHA味覚糖-むっちりグミ-コーラ-ソーダ-100g×10袋/dp/B01N5UOF4E/

数年前、颯爽のごとく出現しハリボーグミの二強に割って入るという快挙を成し遂げたむっちりグミ。2018年もその地位を譲らなかった。

その特徴はなんと言ってもその名に表された通りのむっちりした食感である。圧倒的な弾力を前に、ハッピーコーラとはまた異なった感覚で満足感を覚える。

こうした硬いグミは力の限り噛み切るだけでなく、舌の上で長い間転がして味わうことも多いだろう。長時間舐め続けたとしても、むっちりグミの舌触りと味は満足を持続させるのに十分である。高い評価を得ている理由はここにもある。

 

ハリボーゴールドベア Tier 1

https://www.amazon.co.jp/HARIBO-ハリボー-ゴールドベア-100g/dp/B003FNUOMI/

評価3位には当然のごとくゴールドベアがランクイン。こちらもあまりにも長く最上位グループに居座っているため、弱体化必須との意見さえある。

ゴールドベアとはまさにグミの王である。長い歴史の中で変わらない味と衰えない人気は、ゴールドベアがこれまで王たり続け、そして今後も王であり続けることの証左に他ならない。

 

・コーラアップ Tier 2

https://www.amazon.co.jp/明治-16973-コーラアップ-100g×3個/dp/B07DNZ49J5/

Tier2最上位は、和製ハードグミとして長年愛され続けているコーラアップとなった。

噛みごたえ、ボリューム、味の全てにおいて高水準であり、Tier1とする意見も見受けられたが、味がわかりやすいため飽きが来るのが早いという欠点があり、惜しくもTier2と相成った。

 

・ポイフル Tier 2

https://www.amazon.co.jp/明治-10609-ポイフル-53g×3個/

「グミを食べる」という行為において、グミ側に求められる要素としてその噛みごたえは最も重要と言ってよい。そのためグミTierにおいてハードグミが上位を取りやすいという環境であることは否めない。

その中で糖衣グミであるポイフルがここまで高い評価を得ているという事実は、ポイフルに他のグミと比べても傑出した個性があるということを裏付けている。

ポイフルの個性は噛んだ際の形容詞難い食感にある。硬いわけでもないが、確かに存在する。そして噛み切った瞬間、糖衣の中のジューシーな味が口の中に広がる。このプロセスを経験したいがために、何度でもその箱を開け、小さな粒を口に運んでしまうのである。

 

・コグミ Tier 2

https://www.amazon.co.jp/UHA味覚糖-味覚糖-コグミ-国産果汁2-85g×10袋/dp/B07F1X63XV/

コグミは比較的新しいブランドであるが、着実にTier 2の座を得ている。

小さいながらもしっかりした食感が高い評価を得ている理由であることに間違いない。

 

果汁グミ(ぶどう) Tier 2

https://www.amazon.co.jp/明治-果汁グミぶどう-51g×10袋/dp/B00G9JWM52/

グミと言えば果汁グミという人も多いのではないだろうか。それだけ長年親しまれている果汁グミの中でも、とりわけぶどう味は優れているように思う。

ボリュームがあるわけでも、硬いわけでもないグミにが高い評価を得ている理由は、やはりその独特な食感と裏切らない味わいにある。果汁グミを口にした時、これが「グミ」なのだ、と実感するはずだ。

 

・サワーズ Tier 2

https://www.amazon.co.jp/ノーベル製菓-ノーベル-サワーズ-コーラ-45g×6個/dp/B06XS8789F/

現在最も数が多いザラメ系のグミにおいて、最も高い評価を得たのはサワーズである。

他のザラメ系と比べると、ボリューム、噛みごたえ、サイズ感等のバランスが非常に良く、味のバリエーションも非常に豊富な点で強い。

 

シゲキックス Tier 3

https://www.amazon.co.jp/UHA味覚糖-1880329-超シゲキックス-強烈コーラ-20G×10袋/dp/B01LEMMGK4/

シゲキックス自体は非常に優秀な菓子であり、人気も知名度も流通度も非常に高い。しかしながら、グミを選ぶという思考の中でシゲキックスが選択肢として選ばれることは少ないのではないだろうか。ラーメンを食べたい時に中本を選ぶだろうか。中本を選ぶ時はすなわち中本のラーメンを食べたい時に限られるのではないだろうか。

この点で、似た立ち位置ながらグミとしての性能も高い忍者めしには水をあけられる形となった。

 

ジンジャーエールアップ Tier 4

https://www.amazon.co.jp/明治-12103-ジンジャーエールアップ-100g×6袋/dp/B07DLBG1L2/

コーラアップと味以外は全く同じでありながら、Tierにこれだけの開きが出てしまった。理由としてはジンジャー味の再現度が高いせいで、固形のグミとは相性がよくないという点に尽きる。いくら食感が良かろうと、食べ物が味を疎かにしてはいけないことに変わりはない。そしてジンジャーの辛味は炭酸飲料を飲み干す爽快感と組み合わさってこそその真価を発揮するのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハリボーシュネッケン Tier 212934079285743895743895675783449324385438957439

https://www.amazon.co.jp/HARIBO-ハリボー-シュネッケン-100g/dp/B003SELIK6/

 

全ての存在は滅びるようにデザインされている。
生と死を繰り返す螺旋に、私たちは囚われ続けている。
これは呪いタイヤか、それともグミか。
不可解なパズルを渡したハリボー
いつか、私たちは弓をひくのだろうか?
 
 
 
以上です。